
消防士になりたい、消防の仕事に興味があるけれど…

年収や給料はどのくらいもらってるの?

毎年、給料は上がっていくの?

ボーナスは年何回もらえるの?

24時間勤務で休みはどうなってるの?
と想いや悩みを巡らせているのではないでしょうか?
この記事では、これらの想いや悩みを
『東京消防庁もとレスキュー隊長』の『バリー』が今までの経験から解説・アドバイスします。
最後まで読んでいただけたら、消防士の給料・年収・ボーナスや勤務時間・勤務体制がざっくり分かると思います。
ちなみに私は、

消防士は「やりがい」があって最高!
プライベートも充実させてくれて感謝!
って想っている幸せものです。
消防士になりたい、興味がある方にとって、この記事が消防の世界に足を踏み入れる『きっかけ』になってもらえると嬉しいです。

公安職のため給料が高め
消防士の給料は、一般の公務員と比べて高いです。
消防士は公安職であるため、基本給が一般の公務員より、やや高く設定されているためです。

公安職とは、地域の治安を守ることを目的にしている職業ということです。
治安を守るために危険な仕事をするので給料(基本給)が高いのです。
基本給が高いことで手当の金額も高くなります。
基本給に応じて金額が高くなる手当は、地域手当、期末手当(ボーナス)、深夜勤務手当、超過勤務手当、休日手当などです。
また、基本給とは別に消防士特有の手当も充実しています。
出動手当、活動従事手当、高所危険手当、救助救出手当、救急手当、火災調査手当、査察手当などです。これらの手当は、1回数百円程度の金額ですが、積み重なれば大きな金額になります。
これらの理由から、消防士の給料は、一般の公務員に比べて高いと言えるのです。
初任給(初めて貰う給料)
消防士の基本給は、都道府県(各自治体)により変わります。
一般的に人口が多い自治体ほど高い傾向にあります。

人口が多いと災害も多くなる傾向があります。
そのため、消防に必要な予算は、国や自治体から割り当てられる金額が多くなるのです。
消防士の初任給は、採用区分や年齢などで変わります。
《採用区分》
・ 専門系 ⇒ 法律、建築などの専門的な学力
・ Ⅰ類 ⇒ 大学卒レベルの学力
・ Ⅱ類 ⇒ 短大卒レベルの学力
(東京消防庁は廃止されてます。)
・ Ⅲ類 ⇒ 高校卒レベルの学力

例えば、22歳の人(採用区分がⅠ類)より前職がある29歳の人(採用区分がⅠ類)の方が基本給が高くなります。
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給料・年収・ボーナスの平均額
全国の消防士の平均給料額などは…
《平均年収》
600万~700万
《月額の平均給料(手当も含む)》
40万前後
《ボーナス平均額(年2回支給の合計)》
160万前後
※ 東京消防庁は、6月と12月に支給されます。
と言われています。
全国の消防士の平均であるため納得できる数字です。
東京消防庁など人口が多い自治体では、この平均を上回ります。

私の話ですが、年収700万円を超したのは、階級が「消防士長」で31歳。
年収1000万円を超したのは、階級が「消防司令補」で44歳の時でした。
ちなみに私は、19歳で東京消防庁に入りましたので、採用区分はⅢ類です。
給料を上げるには…
消防士の給料(基本給)は、毎年上がっていきます。
基本的に年功序列ということです。
都道府県(自治体)によっては、成績で更にプラスされます。

成績は、勤務態度や訓練や事務の成果などで判断されます。
階級が上がった時にも給料(基本給)が上がります。
先ほども話しましたが、基本給が高くなるに応じて手当の金額も高くなるので、手取り額も高くなっていくのです。
民間企業の給与水準が上がると給料が上がります。
消防士は、公務員です。
公務員は、世間の方と比べて平均的な暮らしを維持させるため、給料が調整されます。
結論、給料を上げるには…
・ 消防士として長く勤めること
⇒ 毎年、基本給が上がるため
また、消防士特有の手当があるため
・ まじめに勤め、訓練・事務に励むこと
⇒ 勤務成績により、基本給の上がり具合がプラスされるため
・ 階級を上げること
⇒ 階級が上がることで基本給が上がるため
・ 民間企業の給与水準が上がること
⇒ 世間の方と比べて平均的な暮らしを維持するため
ということが必要になります。
勤務時間(勤務体制)
消防士の勤務は、交替制勤務と毎日勤務に分かれます。
消防学校を卒業したら、ほとんどの消防士が交替制勤務になります。
交替制勤務には2部制と3部制があります。

都道府県(各自治体)が2部制か3部制のどちらかを採用しています。
どちらの場合も朝8時30分から翌日8時30分までの24時間働くことになります。
24時間勤務の中には、休憩時間や仮眠時間があります。
正確には16時間勤務になり、
2日分働くという考えになります。
詳細な勤務時間については、下にリンクを貼っておきますね。

2部制
2部制は、消防士を2つのグループに分けています。
Aグループが24時間働いて、Bグループに交替する。
Bグループが24時間働いて、Aグループに交替する。この繰り返しになります。
下の表は、1つのグループから見た2週間分の「勤務サイクル」になります。

《言葉の解説》
当番 ⇒ 仕事が始まる日
非番 ⇒ 仕事が終わる日(仕事明け)
週休 ⇒ 休みの日
この2週間の勤務サイクルを繰り返します。

2部制の勤務サイクルは、一例です。
都道府県(各自治体)により変わります。
ただ、どの自治体でも2週間で4日の週休が確保されていますよ。
3部制(東京消防庁も採用)
3部制は、消防士を3つのグループに分けています。
Aグループが24時間働いて、Bグループに交替する。
Bグループが24時間働いて、Cグループに交替する。
Cグループが24時間働いて、Aグループに交替する。
基本的にこのサイクルになります。
東京消防庁も3部制を採用しています。
下の表は、1つのグループから見た3週間分の「勤務サイクル」になります。

《言葉の解説》
当番 ⇒ 仕事が始まる日
非番 ⇒ 仕事が終わる日(仕事明け)
日勤 ⇒ 8:30~17:15の間で勤務する日
週休 ⇒ 休みの日
この3週間の勤務サイクルを繰り返します。

東京消防庁は、この「勤務サイクル表」を採用していますが、都道府県(各自治体)により変わります。
ただ、どの自治体でも3週間で6日の週休が確保されていますよ。
毎日勤務
毎日勤務は、平日の日中(8:30~17:15)に働きます。
これは、イメージしやすいですよね。

「消防士が毎日勤務でどんな仕事をするのだろう?」と疑問に思った方もいると思います。
毎日勤務では、基本的に事務を行います。

事務の内容を簡単に書いた記事がありますのでリンクを貼っておきますね。

まとめ
消防士の給料は、一般の公務員に比べて、高いです。
地域の治安を守るために危険な仕事をするため基本給が高くなり、それに応じて超過勤務手当や期末手当(ボーナス)などの額も高くなります。
また、消防士特有の手当(出動手当など)があり、基本給にプラスされていきます。
そのため、手取り額も高くなっていきます。
さらに世間の方の給与水準が上がると消防士の給料も上がります。
平均的な暮らしを維持するためです。
結論、消防士の給料は、生活をする上で困ることはないでしょう。
勤務時間は、消防学校を卒業したら、ほとんどの人が交替制に入り、24時間働きます。
勤務サイクルは、2交替制と3交替制に分かれます。
どちらの交替制になるかは、都道府県(各自治体)により変わります。

給料は、普通の生活をする上で十分でしょう。
24時間勤務に慣れてしまえば、非番・週休で自由な時間が多いと感じられるはずです!
ぜひぜひ消防の世界に!
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