もとレスキュー隊長の伴走 
消防士になりたい、消防の仕事に興味があるけれど…
赤いバイクを見たけど消防のバイク？
消防のバイクはどこに配置されているの？
赤いバイクはどんな災害に出場するの？
消防活動二輪の隊員になるのは難しい？
と想いや悩みを巡らせているのではないでしょうか？
この記事では、これらの想いや悩みを
『東京消防庁もとレスキュー隊長』の『バリー』が今までの経験から解説・アドバイスします。
最後まで読んでいただけたら、東京消防庁の消防活動二輪のことがざっくり分かると思います。
ちなみに私は、
消防士は「やりがい」があって最高！
プライベートも充実させてくれて感謝！
って想っている幸せものです。
消防士になりたい、興味がある方にとって、この記事が消防の世界に足を踏み入れる『きっかけ』になってもらえると嬉しいです。
東京消防庁管内に１０隊配置
消防活動二輪は、赤いバイクのことで、東京消防庁管内に１０隊配置されています。
【消防活動二輪配置消防署】
・日本橋消防署
・蒲田消防署羽田出張所
・世田谷消防署三宿出張所
・渋谷消防署代々木出張所
・豊島消防署
・足立消防署
・向島消防署
・深川消防署
・八王子消防署浅川出張所
・青梅消防署日向和田出張所
２台で１チーム編成になっています。
人員は、消防士長以下の２名です。
階級について書いた記事がありますので下にリンクを貼っておきます。
消防士の人間関係《階級や上下関係も解説》
消防士長の役割《小隊長や副隊長を遂行する》
消防副士長の役割《部隊のレベルを上げる》
二輪車は、オフロードタイプで、リアキャリアに収納ボックスや収納ケースが付けられていて、救急資器材、救助器具、簡易消火器具が積載されています。
火災現場には、ポンプ隊員としてポンプ車に乗車して出場しますが、
以下の現場には、消防活動二輪に乗車して現場に急行します。
・高速道路や幹線道路で発生した火災・救助・救急現場
・山間地域で発生した火災･救助・救急現場
任務は、以下のとおりです。
消火器具を使った消火活動
簡易的な救助器具を使った救助活動
救急資器材を使った救護活動
先行することで得られた情報のフィードバック
いずれの現場も消防活動二輪の走破性・機動力を活かして災害被害を最小限に止める活動を行います。
基本的に服装は、専用のライダースーツ、ヘルメット、ブーツ、手袋になります。
その他に胸・肘・膝用のプロテクターがあります。
消防活動二輪の隊員になるには
東京消防庁では、消防活動二輪の隊員になりたい人も消防学校に入校します。
そこで消防士になるための基礎教育を受け、消防署に巣立っていきます。
消防署では、はじめはポンプ隊員として配属されます。
訓練に励み、災害に出場し、訓練や事務を行い、雑用をこなす。
消防士なりたては、ポンプ隊員の基礎を学ぶ大切な期間です。
消防活動二輪の隊員になりたい人も、この期間で災害現場での隊長の考えやポンプ隊員の動きを学び、機関員になった後もこれらの知識や経験を活かしていく必要があります。
消防活動二輪の隊員は、隊長職（消防司令補）に昇任していく人がたくさんいます。その時に隊員の知識や経験を積んでいないと部下に指導ができなくなってしまいます。
消防活動二輪志望でもポンプ隊員の基礎をしっかり身に付けておくことが大切です。
それでは、消防活動二輪の隊員になるまでの道を見ていきましょう。
機動二輪活動選抜試験を受験
（大型または普通自動二輪車免許を有し２年経っていること）
・第一次試験（学科試験）
⇒消防活動二輪の隊員として必要な規程や基準から出題されます。
・第二次試験（実技試験・面接）
⇒実技試験は、バイクの運転技術が確認されます。
⇒面接は、実務知識や隊員としての適性が確認されます。
試験に合格すると機動二輪活動技術研修に行きます。
最近の受験者数は４０名程度で、合格者は１０名弱となります。
期間は約２週間。
ここで消防活動二輪に必要な活動技術、走行要領、車両整備要領を習得することで「機動二輪活動技術」が認定されます。
その後、消防活動二輪の隊員になることができるのです。
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クイックアタッカーの誇り（魅力）
私は、消防活動二輪の隊員を部下にもった経験があります。
そこで彼らを見て感じたことは、「能力がとても高い」ということです。
災害現場で活動する技術も
訓練に取り組む姿勢も
災害対応する知識も
体力や身体能力も
コミュニケーション能力も
どれをとってもレベルが高い。
理由を考えると…
災害出場時は、二輪車で急行し、２人で対応しなければなりません。
マンパワーも資器材も限りがあり、劣勢になることがほとんどです。
ただ、その中で災害被害を最小限にしなければいけません。
そのため、普段から様々なことを思考しているのだと思います。
２人でどう行動すれば、より被害を小さくできるか…
この資器材で能力を最大限発揮するにはどうするべきか…
この傷病者はどうすれば、早く救急隊に引き継げるか…
どんな情報をフィードバックすれば、後続の部隊は効率よく動けるのか…
この思考が必然と「クイックアタッカー」としての志になり、災害に対する準備を万全にさせるのです。
私は、この姿を見て「能力が高い」と感じたのでしょう。
そして、実際に災害現場で被害を最小限に抑えてきたことが最高の誇りであり、
消防活動二輪の隊員としての魅力であるのでしょう。
消防活動二輪を希望する人は、バイク好きである人も多いです。
好きであることは、職務の能力を大きく高めますので、バイク好きの人は、消防活動二輪の隊員を目指してみてもいいでしょう。
ぜひぜひ消防の世界に！
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