
消防士になりたい、消防の仕事に興味があるけれど…

レスキュー隊になってみたいな…

レスキュー隊の魅力はどんなことだろう?

レスキュー隊って厳しいよね?
と想いや悩みを巡らせているのではないでしょうか?
この記事では、これらの想いや悩みを
『東京消防庁もとレスキュー隊長』の『バリー』が今までの経験から解説・アドバイスします。
最後まで読んでいただけたら、レスキュー隊の魅力がざっくり分かると思います。
ちなみに私は、

消防士は「やりがい」があって最高!
プライベートも充実させてくれて感謝!
って想っている幸せものです。
消防士になりたい、興味がある方にとって、この記事が消防の世界に足を踏み入れる『きっかけ』になってもらえると嬉しいです。

最前線で人を助ける
私は、東京消防庁のレスキュー隊に約12年所属していました。
この期間、最も魅力を感じたことは、「災害現場の最前線で人を助けることできた」ことです。
人を助けるためには、地道な準備が必要です。
地道な準備とは…
災害で使う道具を点検・整備して、直ぐに使えるようにしておくこと。
その道具の性能や機能を理解しておくこと。
災害発生源となる建物の構造、車の構造、電車の構造、印刷機などの機械構造、山の危険性、川の危険性などを学んでおくこと。
災害に立ち向かうことができる体力を常に身に付けておくこと。
災害に臨機に対応できるチームワークを作ること。
これらの地道な準備があってはじめて、人を助けることができます。
この時の達成感は、言葉では表しきれません。
さらに救出した人や家族の人から「感謝の言葉」を聞いたときは、本当に嬉しいです。
「レスキュー隊になることができて良かった」と思う瞬間でもあります。
《災害現場の最前線とは?》
東京消防庁のレスキュー隊の正式名称は、特別救助隊と言います。
隊長を含めて5名から6名でチームを組んでいて、チームワークが構築されています。
この「チーム力」と「様々な道具」を駆使して、あらゆる災害現場で人を助けます。
災害現場では特別な存在で、部隊の中で一番頼られる部隊であると言えます。
そのため、必ず重要な局面「人が苦しんでいる所」で活動に当たります。
これが「災害現場での最前線」という意味です。

人が苦しんでいる所は、過酷な所であると言えます。
燃えさかる部屋だとか…車両に挟まっている所だとか…マンホール下の暗く酸欠状態の場所だとか…
レスキュー隊にとっても厳しい所であるため、それに耐えられる体力と精神力が必要になります。
仲間との絆
先ほど、特別救助隊は、チームワークが構築されていると言いました。
その構築の一因が、「消防救助技術大会」です。
レスキュー隊員が「人を助けるための技術」を競い合う大会です。
4名から5名でチームを作り、ルールのもとで人を助けます。
人を助けるパターンは3種類あり、団体種目と呼ばれています。
内容は以下のとおりです。
《ロープブリッジ救出》
4名でチームを組み、水平に張られたロープにより、対面する塔の屋上に入り、逃げ遅れた人に命綱を付けて救出する。
隣の建物から、逃げ遅れた人を救出することを想定した訓練です。
《引揚救助》
5名でチームを組み、2名が空気呼吸器を付けて、塔下に入り、逃げ遅れている人に器具を付け、引っ張りあげて救出する。
地下やマンホールなどの災害を想定した訓練です。
《障害突破》
5名でチームを組み、壁を乗り越え、はしごを登り、ロープを渡り、ロープを降り、煙の中に入っていく…障害を5つをクリアーする。
災害現場の様々な障害を乗り越え、逃げ遅れた人の所まで辿り着くことを想定した訓練です。

言葉の説明だとイメージできないと思いますので、訓練の動画がある「全国消防協会ホームページ」のリンクを下に貼っておきます。
のぞいて見てくださいね。
訓練の動画は見てもらえましたか?
一人ひとりの隊員の動きが洗練されていて、チームワークが強固であることが分かると思います。
チームワークを強固にするには、仲間との絆が必要です。
一人ひとりが謙虚に訓練に臨み、技術を高めていく。
個人の技術が高まることで、仲間の士気も高まります。
チームの連携も高度になっていき、「チーム力」が向上していきます。
この中でお互いが認め合い、信頼できる関係になっていくのです。

仲間との絆は、仕事をする時は言うまでもありませんが、プライベートも充実させてくれます。
一緒に汗をかいてきた仲間と趣味を楽しむことは、本当に贅沢な時間です。
この時間はレスキュー隊の魅力の一つです。
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体力と精神力の向上
仲間と訓練に励んでいると自然に体力と精神力が鍛えられます。
お互いが切磋琢磨していくので、頑張る力が沸いてきます。
この力が継続力も与えてくれると思っています。
プライベートの時間も
「あいつも頑張ってるんだろうな?」
「おれもトレーニング頑張るかっ!」
という具合です。
不思議なんですが、仲間もそう思うらしいのです。
義務感があるわけでもないので、トレーニングの意欲は衰えません。
継続できるのです。
さらにこの継続した「歩み」が「自信」に変わってきます。
ここまで継続できた!
努力もしてきた!
災害にも対応してきた!
いい仲間とやり遂げることができた!
みるみる精神力が高まっていくのです。

レスキュー隊で培った体力と精神力は、レスキュー隊を卒業した後も大いに役立ちます。
体力と精神力が高い状態は、人として成長させてくれます。
まとめ
東京消防庁の特別救助隊に約12年間所属してきてた経験から、レスキュー隊の魅力は大きく3つあると思います。
・ 災害現場の最前線で人を助けられること
・ 仲間との絆が深まること
・ 体力と精神力が向上すること
災害現場で人を助けることができると今までの努力が報われます。
助けた人やその家族から「感謝の気持ち」を聞いたときは、本当に嬉しいです。
訓練を通じて仲間との絆も深まっていきます。
お互いを認め合い、技術を高めていく。
こんなに楽しいことはないでしょう。
さらに仲間と切磋琢磨していくうちに体力や精神力も向上していきます。
レスキュー隊で身に付けた体力や精神力は、レスキュー隊を卒業した後も大いに役立っていくでしょう。

レスキュー隊になるためには、消防士としての基礎をしっかり身に付けていく必要があります。
詳しくは記事を書いていきますので、待っていてください!
ぜひぜひ消防の世界に!
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