消防士の代表的な資格《救助・救急・機関・予防》

学生
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消防士になりたい、消防の仕事に興味があるけれど…

転職考え中
転職考え中

レスキュー隊ってカッコイイな…

学生
学生

救急隊員として働きたいな…

転職考え中
転職考え中

はしご車の運転にも興味があるな…

学生
学生

予防の資格って何?

と想いや悩みを巡らせているのではないでしょうか?

この記事では、これらの想いや悩みを
『東京消防庁もとレスキュー隊長』の『バリー』が今までの経験から解説・アドバイスします。

最後まで読んでいただけたら、東京消防庁の代表的な資格のことがざっくり分かると思います。

ちなみに私は、

バリー
バリー

消防士は「やりがい」があって最高!

プライベートも充実させてくれて感謝!

って想っている幸せものです。

消防士になりたい興味がある方にとって、この記事が消防の世界に足を踏み入れる『きっかけ』になってもらえると嬉しいです。

新任消防士から先の道

今回の記事は、東京消防庁に採用されてから、取得する資格の話になります。

東京消防庁内で認められた資格ですので、「庁内資格」と言います。

庁内資格を取得するには、その資格の…

1 基礎知識を勉強する。

2 選考・選抜試験を受け合格する。

3 研修で知識や技術の教育を受ける。

必要があります。

さらに取得した庁内資格は、知識や技術がアップデートされるように管理されていきます。

このことを「資格管理」と言います。

各自治体(都道府県)の消防本部も同じ様な資格制度を採用していますので、今回の記事は参考になると思います。

今回紹介する庁内資格は、

救助救急機関予防の4つです。

この資格は、消防人生を送る上で、ベースになる代表的なものです。

庁内資格を取らずに消防士(ポンプ隊)一筋の人もいますが、

東京消防庁に入る前から

「レスキュー隊で活躍したい!」

「救急隊で活躍したい!」

「はしご車を運転したい!」

「建物の火災予防を促進したい!」

と想いを持っている人もいます。

その人たちは、消防士(ポンプ隊)として働きながら、

庁内資格の取得を目指していきます。

バリー
バリー

どの資格を取ろうか迷っている人も当然います。

その人たちは、消防署の上司や先輩たちが活躍する姿を見て、

「この資格が取りたい!」と目標を持っていく人もいます。

それでは、代表的な資格の話をしていきますね。

救助資格

救助資格には、「特別救助技術」「水難救助技術」の2つがあります。

特別救助技術を取得すると消防署の「特別救助隊員(レスキュー隊員)」になることができます。

また、水難救助技術を取得すると消防署の「水難救助隊員」になることができます。

バリー
バリー

どちらの資格も災害現場の最前線で人命救出を行います。

特別救助隊

火災や交通事故、自然災害など様々な災害現場で人命救出にあたります。

高い知識、技術、そして体力と精神力が必要です。

そのため年齢制限があります。

隊員は、35歳まで

隊長は、45歳までです。

東京消防庁に入る前から「特別救助隊で活躍したい」という希望者が多いです。

私もその内の一人でした。

「やりがい」は、全身で感じることができるでしょう。

特別救助隊の魅力について書いた記事がありますので、下にリンクを貼っておきます。

レスキュー隊の魅力《経験から解説》

《特別救助隊員になるまで》

1 基礎知識を勉強する。
 ⇒ 特別救助隊に求められる基礎知識です。

2 体力トレーニングに励む。
 ⇒ 1500m走、腕立て伏せ、懸垂がメイン。

3 選抜試験に合格する。
 ⇒ 筆記・体力試験、面接試験があります。

4 特別救助研修に行く。
 ⇒ 約1ヶ月、知識・技術を身に付けます。

5 特別救助隊員になる。
 ⇒ 特別救助隊が配置されていない消防署にいる人は、特別救助隊がある消防署に異動する必要があります。

特別救助隊員になることができると、その先の道も開けてきます。

消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー隊)や航空隊など大規模な災害に対応する部隊を希望することができます。

水難救助隊

東京都には海や川があります。

そこで「人が溺れている」「車が転落した」水難事故の対応にあたります。

船・車・消防ヘリコプターで災害現場に行き、潜水器具を使って水中に潜り、人命救出をします。

水中での活動は、暗かったり、濁ったりしていて視界が悪いです。

その環境下で仲間と協力して、溺れた人を探すのです。

仲間との絆、洗練された技術が必要になってきます。

特別救助隊と同様に年齢制限があります。

隊員が35歳まで

隊長が45歳までです。

《水難救助隊員になるまで》

1 基礎知識を勉強する。
 ⇒ 水難救助隊に求められる基礎知識です。

2 体力トレーニングに励む。
 ⇒ 潜水能力や泳ぐ力を鍛える。

3 選抜試験に合格する。
 ⇒ 筆記・体力試験、面接試験があります。

4 水難救助研修に行く。
 ⇒ 約1ヶ月、知識・技術を身に付けます。

5 水難救助隊員になる。
 ⇒ 水難救助隊が配置されていない消防署にいる人は、水難救助隊がある消防署に異動する必要があります。

水難救助隊員になることができると、その先の道も開けてきます。

消防救助機動部隊(ハイパーレスキュー隊)を希望することができます。

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救急資格

今回の記事は、救急資格の入門にあたる「救急標準技術」の資格を紹介します。

救急標準技術を取得すると「救急隊員」になることができます。

救急車で出場して、具合の悪くなった人やケガをしてしまった人に応急処置をしながら病院に搬送します。

応急処置には、心臓マッサージ、人工呼吸、酸素投与など様々な種類があり、その処置に合わせて必要な器具も様々あります。

そのため、高度な知識・技術が必要になります。

また、救急隊は3名または4名でチームが組まれています。(基本的に3名です。)

人数に限りがあるため、個人の能力と連携が必要になってきます。

年齢制限はありませんが、体力維持や健康管理が大切です。

《救急隊員になるまで》

1 基礎知識を勉強する。
 ⇒ 救急隊に求められる基礎知識です。

2 選考試験に合格する。
 ⇒ 筆記試験です。

3 救急標準課程研修に行く。
 ⇒ 約1ヶ月半、知識・技術を身に付けます。

4 救急隊員になる。

救急隊員になると「救急救命士」を目指すことができます。

救急救命士は、応急処置の範囲が広がります。

例えば…

気道確保を行う際に様々な器具を扱うことができる…

傷病者の血管に注射針を刺し、薬剤を投与できる…

など、より高度な処置を行うことができます。

さらに救急救命士は、ハイパーレスキュー隊を希望することができます。

機関資格

機関資格を取得すると消防車が運転できるようになります。

ただ、直ぐにポンプ車やはしご車を運転できるわけではありません。

運転したい車によって資格を取得する必要があります。

今回の記事では、機関資格の入門にあたる「普通機関技術」の資格を紹介します。

普通機関技術を取得すると普通乗用車タイプの消防車が運転できるようになります。

例えば、指揮隊車。

指揮隊車は、ワゴン車タイプの赤い車です。

もちろんサイレンを鳴らして緊急走行もできます。

バリー
バリー

指揮隊車には、災害現場で指揮者になる大隊長が乗っています。

その大隊長を補佐する4名から5名のメンバーで構成されています。

救急車もワゴン車タイプの車ですが、救急車を運転するには、

普通機関技術と救急の資格が必要になります。

《普通機関員になるまで》

1 基礎知識を勉強する。
 ⇒ 普通機関員に求められる知識です。

2 運転技術を身に付ける。
 ⇒ 普通機関選考試験・運転技術の練習をします。

3 普通機関選考試験に合格する。
 ⇒ 運転技術試験と筆記試験があります。

4 普通機関技術研修に行く。
 ⇒ 2日間、知識・運転技能を身に付けます。

5 普通機関員になる。

普通機関技術を取得すると「ポンプ機関技術選抜試験」を受験することができます。

ポンプ機関技術を取得すると「ポンプ装置が付いた車」を運行できるようになります。

いわゆる消防車(ポンプ車)を運転できます。

さらに、ポンプ機関技術を取得すると「特別操作機関技術選抜試験」を受験することができます。

特別操作機関技術を取得すると「はしご車」などの特殊な車両を運行できるようになります。

バリー
バリー

機関資格には年齢制限がありませんので、希望すれば退職するまで消防車を運転することができます。

予防資格

予防資格を取得すると「消防署予防課」の仕事をすることができます。

《消防署予防課の仕事内容》

消防同意・建物検査
建物の設計段階から防火に関する審査や指導、検査を行い、安全な建物づくりを目指します。

防火査察
建物や店舗へ行き、消防用設備などの状況をチェックし、建物の安全性を検査します。
また、事業所の防火・防災管理者の選任や消防計画の作成などを指導していきます。

危険物規制
危険物施設を設置・改修する際の許可や完成検査をし、危険物が流出しないよう努めていきます。

火災調査
火災が起きた原因や消防設備の作動状況を調査していきます。

このように予防課の仕事は、幅広く専門的な知識が必要になってきます。

今回の記事では、予防資格の入門にあたる「予防技術Ⅲ級」について紹介していきます。

予防技術Ⅲ級を取得すると先ほど紹介した消防署予防課の仕事について全体的に把握することができ、上司を補佐しながら事務を行うことができます。

また、建物にどのような消防用設備(スプリンクラー設備や屋内消火栓など)があるか分かるので、消火活動に役立てることもできます。

《予防技術Ⅲ級を取得するまで》

1 基礎知識を勉強する。
 ⇒ 予防課で仕事をするための基本的な知識です。

2 予防技術Ⅲ級認定試験に合格する。
 ⇒ 筆記試験になります。

※予防技術Ⅲ級の資格には、研修がありません。
上位にあたる「予防技術Ⅱ級」「予防技術Ⅰ級」の認定試験に合格すると研修に行けます。

「予防技術Ⅱ級」や「予防技術Ⅰ級」を取得した人は、消防署予防課や本庁の毎日勤務員として働いている人がほとんどです。

毎日勤務員は、平日の8時30分から17時15分まで「事務」や「建物検査」などに従事します。

災害現場に出場することや訓練をすることは、ほとんどありません。

一見、一般の会社員の様な働き方で「災害予防を目的に人命を守る仕事」をするのです。

もちろん年齢制限はありません。

退職まで消防署予防課で働くことができるでしょう。

消防署の仕事内容や勤務時間について書いた記事がありますので、下にリンクを貼っておきます。

消防士になるためには?仕事内容は?どんな人に向いている? 消防士の給料・年収・ボーナス《勤務時間も解説》

まとめ

東京消防庁の代表的な資格である「救助」「救急」「機関」「予防」の話をしました。

この4つの資格は、消防人生を送る上でベースになるものです。

資格をとらずに消防士一筋の人もいますが、資格を取得することで「できること」が増えます。

「災害現場で人命を守りたい」のであれば、「救助」「救急」「機関」の資格取得を目指すのがいいでしょう。

また、「災害予防を目的に人命を守りたい」のであれば、「予防」の資格取得を目指すのがいいでしょう。

どの資格を取得しても消防の目的である「人助け」の道に進むことができます。

自分に合った資格で「やりがい」を感じていけるでしょう。

バリー
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